減量を考えているなら、「どこから痩せるのか」と気になるでしょう。
多くの人が、特定のエクササイズやサプリメント、スーパーフードが効果的だと主張しますが、それは幻想にすぎません。
脂肪の減少はシンプルですが、予測が難しいプロセスです。
適切な食事と運動を続ければ、確実に脂肪を減らすことが出来るものの、どこから脂肪が減るかを正確に予測することはできません。
特定の部位から脂肪を減らすこともできません。
腹部の脂肪を減らしたいからといって腹筋運動を増やすことや、脚の脂肪を減らすために特定のエクササイズを行うこと、または特定の食品やサプリメントで部分的に引き締めることは不可能です。
幸いなことに、脂肪の減少には一定のパターンがあり、体脂肪率、性別、遺伝が影響します。
この記事では、これらのパターンや段階を理解し、脂肪の減少がどのように進むのかをまとめています。
女性が最初に痩せる部位
腕と肩
多くの女性は腕や肩にあまり脂肪を蓄えないため、これらの部位が最初に引き締まります。
体脂肪率が低下すると、前腕の静脈が目立ち始め、上腕や肩の筋肉の定義が見られるようになります。
背中
女性は背中、特に上部にはあまり脂肪を蓄えません。
体脂肪が減少すると、肩甲骨や背骨の両側に走る筋肉が顕著に見えるようになります。
体脂肪がさらに減ると、肩甲骨のすべての縁が見え、背骨の上に明確な「谷」が現れます。
腰と太もも
腰や太ももは、女性が体重増加時に最初に脂肪を蓄える場所であり、体脂肪全体の多くを占めます。
このため、体脂肪率が20%以下になるまで、頑固な脂肪が残ることがあります。
腰や太ももは脂肪が最初に減りやすい場所でもあり、数ポンド減るだけでズボンのフィット感が良くなるでしょう。
男性が最初に痩せる部位
腕と肩
男性は一般的に腕や肩にあまり脂肪を蓄えません。
体重が減少するとこれらの部位が最初に引き締まります。
前腕、二頭筋、三頭筋がより定義され、肩と上腕の間に明確な分離が見られるようになります。
腹部
腹部の脂肪は、増えるのも減るのも早い場所です。
体脂肪率が10~15%になると、腹部の脂肪が非常に頑固になります。
この段階では、進行を測るのがミリ単位になることもあります。
腹部の脂肪が減少すると、横から見た腹部が平らになり、腹筋の輪郭がかすかに見え、ズボンが緩くなるのを感じるでしょう。
脚
女性とは異なり、男性は脚にあまり脂肪を蓄えません。
そのため、体の組成が変わると、太ももが最初に引き締まります。
大腿四頭筋の筋肉が分離し、歩行時に太もも同士がこすれ合うことが少なくなるのを感じるでしょう。
頑固な脂肪が減りにくい理由
頑固な脂肪は、他の部位の脂肪細胞よりもエネルギーを放出しにくい特性を持っています。
これは、脂肪細胞が体内でエネルギーとして使用される際、カテコールアミンという化学物質が脂肪細胞に結合し、脂肪を放出するように指示するためです。
しかし、頑固な脂肪細胞はアルファ受容体が多く、これが脂肪の放出をブロックします。
頑固な脂肪は血流が少なく、他の部位の脂肪よりも冷たく感じることがあります。
結果として、脂肪細胞に届くカテコールアミンの量が少なくなり、脂肪の減少がさらに遅くなります。
カロリー不足が続けば、最終的には頑固な脂肪も減少します。
適切な食事とトレーニングを続ければ、時間はかかりますが、頑固な脂肪も消えていきます。
遺伝の影響
遺伝は体のどの部位から脂肪が減りやすいか、または増えやすいかに影響を与えますが、それほど重要ではありません。
すべての脂肪は、カロリー過剰摂取によって蓄積されるものであり、特定のサプリメントや食品、エクササイズによって遺伝的に脂肪が溜まりやすい場所を変えることはできません。
遺伝的に顔に脂肪が付きやすい人もいれば、腹筋が見えているのに臀部や太ももにセルライトが残る女性もいます。
しかし、過剰な脂肪が存在するのは、カロリー過剰摂取が原因です。
特定の部位の脂肪を減らすことは可能か?
特定の部位の脂肪を減らすことができるという考え方がありますが、これは現実的ではありません。
特定の筋肉を鍛えるエクササイズは、その周囲の脂肪を燃焼させますが、その効果は外見に影響を与えるほどではありません。
脂肪は全身的に減少します。
体が必要とするカロリーを減らすことで、時間をかけて全体的に脂肪が減少し、特定の部位が他よりも早く減ることがあるのです。